★★★
向田邦子さん=原作、角田光代さん=文、西加奈子さん=絵と豪華な顔ぶれで制作された絵本。
絵本の下地となっているのは、戦争時代の向田さんが経験した家族との想い出を綴ったエッセイ『眠る盃』から。
角田さんの文章はシンプルで小さな子供にも解りやすく書かれている。
そのシンプルさと対比するかのようにクレヨンで力強く描かれた西さんの絵が目を引く。
まだ字が書けない小さな妹が疎開する事になり唯一の連絡手段として、たくさんのはがきを持たせた父の心情はどれほど苦しく切なかっただろう。
娘を抱きしめ号泣する父の深い愛情に涙が溢れる。

幼少期から本が大好きな四つ葉と申します。私と同じく本が好きな方々の参考になれば幸いです。SNSもフォローしてくださると嬉しいです。