わたしは栞を挟まない|よつばの読書ブログ

むらさきのスカートの女/今村 夏子【レビュー】

★★★★

『父と私の桜尾通り商店街』の時に感じたザラリとした空気感はないが、そのヘンテコで狂気を孕んだオカシサに最後まで釘付けにされた。

近所に住む「むらさきのスカートの女」と呼ばれる日野まゆ子

その女が気になり自分と同じ職場で働くよう、彼女を誘導する「黄色のカーディガンの女」こと権藤チーフ。

物語は黄色のカーディガンの女目線で一人称の形で進んで行くが、独特な観察日記がコメディーのようで思わず噴出してしまい、いつのまにかむらさきのスカートの女に夢中になっている自分がいる。

先が全く読めない展開と奇妙な世界観が最高の1冊。

※4ページ 後ろから2行目 校閲ミス 食べのも× 食べもの○




  • 人気のレビュー
  • 関連するレビュー

気軽にコメントどうぞ

*
*
* (公開されません)