★★★★
『父と私の桜尾通り商店街』の時に感じたザラリとした空気感はないが、そのヘンテコで狂気を孕んだオカシサに最後まで釘付けにされた。
近所に住む「むらさきのスカートの女」と呼ばれる日野まゆ子
その女が気になり自分と同じ職場で働くよう、彼女を誘導する「黄色のカーディガンの女」こと権藤チーフ。
物語は黄色のカーディガンの女目線で一人称の形で進んで行くが、独特な観察日記がコメディーのようで思わず噴出してしまい、いつのまにかむらさきのスカートの女に夢中になっている自分がいる。
先が全く読めない展開と奇妙な世界観が最高の1冊。
※4ページ 後ろから2行目 校閲ミス 食べのも× 食べもの○
はじめまして。
255文字で本の感想を書いています。
選書の参考になれば嬉しいです。
☆受賞歴☆
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第5回 ベストレビュアー賞受賞 「僕が僕をやめる日」
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第6回 優秀レビュアー賞受賞 「かがみの孤城」
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第7回 ベストレビュアー賞受賞 「逆ソクラテス」
ブクログ BEST USER AWARD 2023 Silver賞