★★★
冒頭、公園のブランコに腰掛け揺れている百合子のシーンから最後まで絶えず脳内映像が流れていた。
日中はピアノ講師、夜はパートの仕事、女手一つで息子の泉を育てあげた百合子だが60代でアルツハイマー型認知症と診断される。
徐々に息子を忘れていく母
美しく自慢だった母が少しづつ記憶を失って行く様を受け止めきれない泉
それぞれの心情が切ない。
そして母が息子に迷惑を掛けないように記すメモ書きに胸が苦しくなる。
人生100年時代となり、いつ誰の身に起こってもおかしくない物語。
出来る事なら私は最後まで家族の事を忘れないでいたい。
はじめまして。
255文字で本の感想を書いています。
選書の参考になれば嬉しいです。
☆受賞歴☆
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第5回 ベストレビュアー賞受賞 「僕が僕をやめる日」
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第6回 優秀レビュアー賞受賞 「かがみの孤城」
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第7回 ベストレビュアー賞受賞 「逆ソクラテス」
ブクログ BEST USER AWARD 2023 Silver賞