わたしは栞を挟まない|よつばの読書ブログ

夢伝い/宇佐美 まこと【レビュー】

★★★★

「夢伝い」「水族」「エアープランツ」「沈下橋渡ろ」「愛と見分けがつかない」
「卵胎生」「湖族」「送り遍路」「果てなき世界の果て」「満月の街」「母の自画像」
11話収録の怪奇短編集。

装丁から既に宇佐美ワールド。

数行読み進めば、あっという間に静寂で湿り気を帯びた宇佐美沼に、どっぷりと呑み込まれてゆく。

怪異と怪奇が全編に共通するテーマだが、それぞれシチュエーションが全く異なり、その不思議な世界に磁石のように引き寄せられ身動きが取れなくなる。

得体の知れない恐怖や、薄気味悪さで背筋に冷たいものが走る選りすぐりの作品集。




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