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スマホを落としただけなのに 連続殺人鬼の誕生/志駕 晃【レビュー】

★★★

『スマホを落としただけなのに』シリーズ第四弾となる本作は連続殺人鬼を生み出した原点となるエピソード・ゼロ。

「俺」と「僕」を小刻みに、交互に描きながら物語は展開していく。

冒頭から衝撃的。
母親の自殺を目撃した小学生の翔太は養護施設へ送られ、そこで少年・ヨシハルと出会う。
虫殺しから始まった殺意は犬や猫、最終的には人へと向けられその感覚は次第に麻痺していく。

幼少期に受けた虐待、そして現実逃避から生まれたものの正体に震える。

第一弾ほどのストーリー性はないが、サイコパスとも思える巨悪な「怪物」の異常性に怖気が走った。




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