わたしは栞を挟まない|よつばの読書ブログ

夫の骨/矢樹 純【レビュー】

★★★★

矢樹純さん、初読み。

「夫の骨」「朽ちない花」「柔らかな背」「ひずんだ鏡 」「絵馬の赦し」
「虚ろの檻」「鼠の家」「ダムの底」「かけがえのないあなた」
9話収録の短編集。

単行本ではなく、いきなりの文庫化が勿体ないくらい選りすぐりの短編揃い。

リーダビリティが高く素直に読み進めて行くと、どんどんミスリードされて行く。

そして結末に明らかになる真相で反転する構成が見事で、自分の想像の上を行くラストに騙された快感すら感じる。

全編通して不穏な空気感が漂い、終始気持ちがザワザワするけれど、読み出すと止まらないイヤミス短編集。




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