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スターバト・マーテル/篠田 節子【レビュー】

★★★

時々、手にする篠田節子さんの作品です。
本作は「スターバトマーテル」「エメラルドアイランド」の2編が収録されています。

乳癌をきっかけに生と死を見つめる彩子の“静かな哀しみ(スターバト・マーテル=聖歌の題名)”、は心の翳りが丁寧に描かれています。

がむしゃらな若さはなく、人生を達観するまでには至らない40代の彩子だが昔の男友達との再会で、何かが変わっていく……。

落ち着いた文体でじっくりと読めました。
どこか冷めた彩子に共感出来る部分もあり昔の男友達、そして夫との関係が気になり最後まで一気に読めます。

もう1つの作品は友人の海外結婚式に参加した主人公のドタバタを描いた痛快コメディー「エメラルド・アイランド」

こちらは奇想天外なストーリーで前作とは全く趣が異なる作品。
こちらも楽しめました。




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