★★★
村山由佳さんのデビュー30年、記念碑的エッセイ。
卯月から弥生までの、12ヶ月の季節を巡る記憶と、巻末に書き下ろし掌編小説「我が家の言いぶん」を加え書籍化した作品。
幼少期のエピソードや父との想い出、母との確執、愛猫の話、2度の離婚、3度目の結婚生活などが綴られている。
お母様との複雑な関係性、元夫の借金返済など、苦しい思いを経験されて来た村山さんだが、今現在がとてもお幸せそうで最終頁にはグッと来る。
印象に残るエピソードはいくつもあったが、『弥生』の中で描かれた父に対する後悔には胸が締め付けられた。
写真も満載。

はじめまして。
255文字で本の感想を書いています。
選書の参考になれば嬉しいです。
☆受賞歴☆
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第5回 ベストレビュアー賞受賞 「僕が僕をやめる日」
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第6回 優秀レビュアー賞受賞 「かがみの孤城」
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第7回 ベストレビュアー賞受賞 「逆ソクラテス」