わたしは栞を挟まない|よつばの読書ブログ

グレイの森/水野 梓【レビュー】

★★★

デビュー作から追い続けている水野作品。
今回はズッシリと重く、読み進めるのに苦労した。

冒頭でいきなり描かれるのは校庭で繰り広げられる無差別殺人。
七人の子どもが犠牲になり犯人は間もなく逮捕。

加害者の母親と被害者家族の言葉から浮き彫りになって来るのは現代社会が抱える学歴至上主義。

それにしても、こういう事件で度々感じるのは父親不在と無関心、無責任さ。
臨床心理士・藍の目を通して見る其々の家庭に潜む闇にやりきれなさを感じる。

子どもの心を育てるのも壊すのも親次第。
子が生まれた瞬間の喜びを忘れずにいて欲しいと願うばかり。




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