わたしは栞を挟まない|よつばの読書ブログ

飛べないカラス/木内 一裕【レビュー】

★★★

主人公は理不尽とも思える罪での服役を終え、ムショから出て来たばかりの加納健太郎・39歳。

20年近く前、俳優時代に知り合い、恩人とも慕う大河原俊道から突然「娘が幸せかどうか確かめてきてほしい」と依頼された事から物語は始まる。

ハードボイルドな内容かと思いきや淡々とした独特なトーンでストーリーが展開し映画のシナリオを読んでいる様な錯覚に陥る。

ネグレクト、殺人、1億円紛失の謎、恋愛と様々な要素が絡み合いつつも、それほど重くならずサラリとした読み心地。

全体から立ち上る昭和のノスタルジックな雰囲気を楽しみながら読了。




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