わたしは栞を挟まない|よつばの読書ブログ

レモンと殺人鬼/くわがき あゆ【レビュー】

★★★

アブナイ人大集合。
二転三転どころか物語は次から次へと転がりまくっていく。

怪しいと感じた人物はそうでもなく、善人だと信じていた人物は突然牙を剥く。
自分の思い込みの甘さに呆れながら、人間の多面性を改めて思い知らされる。

主人公は、大学職員の小林美桜。
十年前に父親を殺害され、家族は一家離散。
妹の妃奈が山中で遺体で発見された事から物語は大きく動き出す。

虐げる者と虐げられる者、その呪いに取り憑かれサイコ化していく姿が恐ろしい。
183頁で受ける衝撃は鳥肌もの。

ラストまで気が抜けない、狂気に満ちたどんでん返しミステリー。




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