★★
話題になったデビュー作『スイート・マイホーム』に続く2作目。
本作は「母親」がキーワードのミステリー。
主人公は女手一つで一人娘のひかりを育てている42歳の後藤成美。
前半は日常をベースに不穏な空気が流れイヤミス全開で面白く読めるが、後半の拉致・監禁場面辺りから失速感が半端なく、陳腐なセリフ回しと過剰な形容詞の多用が目に付き、物語が薄くなって行ったのが残念。
誰が何の為に成美を監禁したのか、その真相を知りたくて最後まで読み進めたが『無自覚な罪』を問うには当時の成美の11歳という年齢を思えば無理がある。
次作に期待。

幼少期から本が大好きなよつばと申します。私と同じく本が好きな方々の参考になれば幸いです。SNSもフォローしてくださると嬉しいです。