★★★
沙和子と高之、一組の夫婦の1998年から2022年までの人生を岡山、琵琶湖、お台場、佃島、函館、行田、盛岡、遠野、青梅、横浜、奥出雲など様々な土地の風景と絡めながら描いた作品。
私の地元、富山県の総曲輪通りの大和やアーケード街、市電等も出て来て懐かしい思い出に浸りながら読み始めた。
いわゆるデキる妻と、鬱を発症し社会生活を送れなくなった夫の結婚から離婚、再会までが丁寧な心理描写で綴られているが、緩やかに淡々と物語が進み、大きな盛り上がりはない。
私には味気ない読後感だったが、沁みる人には胸に響くものがあるのかも知れない。

幼少期から本が大好きなよつばと申します。私と同じく本が好きな方々の参考になれば幸いです。SNSもフォローしてくださると嬉しいです。