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紙の梟 ハーシュソサエティ/貫井 徳郎【レビュー】

★★★★

人を一人殺したら死刑になる世界を描いた5話収録のミステリー。

物語にはこのルールの裏をかいた事例も登場する。

読みながら何度も死刑制度の是非を考えた。
死刑などない世界は理想ではあるけれど、私刑が禁止されている以上、私は死刑制度は止むを得ないと思う。

実際に起きた連続幼女誘拐殺人事件や闇サイト殺人事件など、被害者遺族の苦悩を想像しただけで当事者でもないのに怒りが込み上げ涙が止まらなかった。

もし大切な人が殺されて残虐な殺人犯がのうのうと生きている事を考えただけで胸が苦しくなる。

死刑制度に真っ向から切り込んだ衝撃作。




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