わたしは栞を挟まない|よつばの読書ブログ

コークスが燃えている/櫻木 みわ【レビュー】

★★★★

淡々と紡がれる文章の中に熱さを感じる一冊だった。

物語はコロナ禍を背景に、非正規で働く39歳のひの子を中心に描かれる。

実弟の結婚騒動で出会った女性・沙穂の言葉がきっかけで別れた恋人と復縁し妊娠したひの子。
沙穂、徳之島に移住した有里子、電車内で知り合ったリディア、ひの子の周りにいる女性たちは事情は違うが、皆シングルマザーで子供を育てている。

ひの子自身も妊娠し、未来に光が差したかと思いきや、そう簡単に物事は進まない。

女坑夫達の過酷な世界と現代に生きる女性達の試練がリンクする。

息苦しさの中に圧倒的リアルを感じた。




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