わたしは栞を挟まない|よつばの読書ブログ

鏡の背面/篠田 節子【レビュー】

★★★★

火災によって発見された遺体は全くの別人だった。

誰が何故何の為に?

昨今、取りざたされる稀代の悪女を脳内に描きながら推理して行くものの、真相に近づいたと思いきや振り出しに戻る様は、ゴールの見えないすごろくをしているような感覚だった。

成りすまし?輪廻転生?
怪物だった彼女は本当に聖女に生まれ変わる事が出来たのか?

真相解明の為のフィリピンへの旅、そこでのダークでリアルな風景描写、更にサスペンス、ホラー、オカルト、様々な要素が加わりラストまでのめり込んで読んだ。

しかし死人に口なし。真実は闇の中だ。
圧巻の534ページ。




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