わたしは栞を挟まない|四つ葉の読書ブログ

ふたりぐらし/桜木 紫乃【レビュー】

★★★★

「こおろぎ」「家族旅行」 「映画のひと」 「ごめん、好き 」「つくろい 」
「男と女」「 ひみつ 」「休日前夜」「理想のひと」「幸福論」
北海道を舞台に描かれた10話収録の連作短編集。

元映写技師の夫、信好と母親との確執を解消できないままの妻、紗弓が主人公です。
親とのギクシャクした関係、貧しさ、小さな嘘、嫉妬、死

二人の前に幾度も小さなさざ波が立つけれど、互いへの遠慮と適度な距離感、穏やかな会話でそれらの波をするりと乗り越えて行く様子がたおやかに優しく描かれています。

夫婦と言えども育った環境も価値観も異なる関係。
信好と紗弓の様に、しなやかに過ごしながら日々の幸福を感じて行けたならそれが理想の夫婦像かも知れません。

一人より二人の幸せの在り方を感じた作品。




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