わたしは栞を挟まない|よつばの読書ブログ

棘の家/中山 七里【レビュー】

★★★

すこぶる後味の悪い作品。

正義感から、いじめられていた同級生をかばった事で新たなターゲットとなり、それを苦に自殺を図った小6女児。
ネットにはいじめ首謀者の児童の名前や、家族の情報までが晒される。

そして今度は加害者児童に悲劇が起きる。
被害者と加害者は掛け離れた存在だと思っていたが、本書で両方の立場は簡単に入れ替わってしまう事に気付かされる。

事なかれ主義の学校や、人の不幸は蜜の味とばかりにSNSに好き勝手に書き込むネット民に怒りが収まらない。

家の中にも毒は潜んでいる。
悪意という名の棘が胸に刺さる反転ミステリー。




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