わたしは栞を挟まない|よつばの読書ブログ

みんな蛍を殺したかった/木爾 チレン【レビュー】

★★★

悪意に満ちた作品。
文中から澱んだ空気が溢れ出し胸が悪くなるがリーダビリティの高さと先が気になる展開で一気読み。

五十嵐雪、大川桜、猫井栞、スクールカースト底辺のオタク女子VS美少女・七瀬蛍の水面下のバトルが描かれる。

東京から転校して来た蛍。
三人が所属する名ばかりの生物部に入部し、絆を深めて行くかに思えたが、蛍の真の目的を知ると背筋が寒くなる。

本著では体型・容姿コンプレックス、引き籠り、毒親と、負の要素がてんこ盛り。

悪意が悪意を呼び、負の連鎖が続いていく展開は救いがない。

少女達の絶望感が透けて見えるイヤミス。




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