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ヒポクラテスの試練/中山 七里【レビュー】

★★★★

12ヶ月連続刊行企画第6弾は「ヒポクラテス」シリーズの最新作。
第6弾にして一番の読み応え。

2017年の作品だが、2020年のコロナ禍を予言していたかの様な内容に驚く。

司法解剖で発見されたのは『エキノコックス』と言う名の蠢く虫。
相次ぐ不審死の感染源特定の為にアメリカに渡る法医学教室の助教・栂野真琴とキャシー。

少しずつ真相に近づいて行く気配にドキドキが止まらない。

終盤で明かされる複数の残酷な現実には感染症の恐ろしさを上回る人間の愚かさを感じる。
ひたすら口を噤ぐ都議会議員にも嫌悪。

感染症と人種問題を絡めた秀作。




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