★★★
東京での成功を夢見ていた証券会社勤務の同期、小島佳那、伊東水矢子、望月昭平。
下巻の舞台は福岡から東京へ。
佳那は望月と結婚し、湯水のように金を使う日々。
かたや、水矢子は希望の大学に落ち、人生を迷っていた。
好景気に沸いたバブル期も徐々に陰りが見え始め、その崩壊は彼らの人生にまで深く影響して来る。
上巻で感じた不吉な予感は確信へ。
だが望月の場当たり的で、良心や罪悪感に欠けた言動を鑑みれば当然の結果だとも思える。
リーダビリティが高く一気に読めるものの予定調和な展開。
バブルに踊らされ、判断力を失った人間の業が切ない。

幼少期から本が大好きなよつばと申します。私と同じく本が好きな方々の参考になれば幸いです。SNSもフォローしてくださると嬉しいです。