★★★
第11回ハヤカワSFコンテスト特別賞受賞作品。
頁を捲ると、ひらがなでびっしりと埋められた文章、読点も殆どない。
更に苦手なSFという事もあり、最後まで読みきれるか一抹の不安が過ったが、読み進めるうちに、名前のない「わたし」の語りに惹き込まれた。
融合手術を受け、身体のほぼ全てがマシン化され、永遠に老化しないテクノロジーで25歳のまま100年生き続ける「わたし」。
SF設定でありながら、語られるのは、生きていく上で経験する幸不幸、愛情と搾取など人間に寄り添った内容だ。
哲学的な読み心地だが、私は人間賛歌だと感じた。
はじめまして。
255文字で本の感想を書いています。
選書の参考になれば嬉しいです。
☆受賞歴☆
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第5回 ベストレビュアー賞受賞 「僕が僕をやめる日」
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第6回 優秀レビュアー賞受賞 「かがみの孤城」
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第7回 ベストレビュアー賞受賞 「逆ソクラテス」
ブクログ BEST USER AWARD 2023 Silver賞