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教室のゴルディロックスゾーン/こざわ たまこ【レビュー】

★★★

一人は嫌だ、一人は寂しい。
居場所を求め葛藤する女子中学生達の切実な思いが行間からヒリヒリと伝わって来る。

中学校を舞台にした本作は自分の過去の記憶を呼び覚ます。
部活動に班決め、誰と一緒に昼ご飯を食べ放課後を過ごすのか。
大人になった今だから、彼女達に心配しなくても大丈夫と言えるけれど学校という狭い社会が全ての中学生にとっては今こそが大事。

<ちょうど良い距離>を意味するゴルディロックスゾーン。
適切な距離感って難しい。

だが孤独を経験した彼女達だから見えたものがあるはずだ。
思春期の心の揺らぎを繊細に描いた成長小説。




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