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藍色時刻の君たちは/前川 ほまれ【レビュー】

★★★★

胸が痛くなる。
子どもが子どもでいられる間くらい、もっと自由に伸び伸びと生活出来たらと願わずにはいられなかった。

物語の舞台は宮城県の港町。
高校2年生の小羽は統合失調症を患う母を抱え、介護と家事に忙殺される日々。
友人の凛子と航平も同じような境遇に立たされている。

三人の頭の中はいつも段取りで一杯でその健気さに涙が滲む。

追い打ちを掛けるかの如く2011年3月に起きた震災で彼らの生活は一変。
苦しみと悲しみの連鎖に胸が締め付けられた。
三人に寄り添った青葉の背景までもが切ない。

ヤングケアラーの問題に深く切り込んだ一冊。




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