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テロリストの家/中山 七里【レビュー】

★★★

12ヶ月連続刊行企画第8弾。

何やら物騒なタイトルで社会派ミステリーと銘打たれているが家族小説の趣が強い。

主人公は国際テロを担当する警視庁公安部のエリート刑事・幣原勇一郎。
警視庁官舎で専業主婦の妻、大学院生の息子・秀樹、高校生の娘・加奈絵と家族4人で暮らしている。

波風はあっても、一見平穏だった家庭を襲った突然の息子の逮捕。

よりにもよって罪状は私戦予備及び陰謀罪容疑。
自身の職務と家族との狭間で葛藤する主人公の感情の揺れがリアルだ。

終盤で明らかになる息子の思い、家族にさえ真実を告げられない心中を想像し胸が痛む。




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