★★★★
この作品を読んで、今まで形に出来なかったものの正体に気付き、救われる人はきっといるはずだ。
物語は夢半ばで男に陥れられた友梨奈と、夫のモラハラに苦しむ未知を中心に描かれる。
自分を優れた特別な存在であると認識し、承認欲求が強い自己愛性パーソナリティ障害。
そして否定されれば過剰な反応を引き起こしパートナーへモラハラを繰り返す。
友梨奈を陥れた男の巧妙さと、未知の夫が発する容赦ない言葉の暴力に怒りは膨れ上がり、彼女達が感じた孤独と苦しさに胸が締め付けられる。
未知の決断に甘さを感じながらも凛とした強さに感動を覚えた。

はじめまして。
255文字で本の感想を書いています。
選書の参考になれば嬉しいです。
☆受賞歴☆
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第5回 ベストレビュアー賞受賞 「僕が僕をやめる日」
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第6回 優秀レビュアー賞受賞 「かがみの孤城」
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第7回 ベストレビュアー賞受賞 「逆ソクラテス」