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私小説/市川 拓司【レビュー】

★★★★

ベストセラーになった「いま、会いにゆきます」の著者、市川拓司さん

市川さんが発達障害を抱えていると言う事を本作で初めて知りました。
と言っても「発達障害」そのものを詳しく知っていたわけではなかったので
この本を読んで、「知らなかった事を知る」事が出来て良かったです。

本著では市川さんの過ごす30時間の間に起こる出来事や思いが細かく描写されています。
ヨーロッパでのプロモーションツアーの依頼が来ても、様々な不安により一度は引き受けたものの結局お断りした事
中々願っても叶う事ではない素晴らしい体験なのにそれが出来ずもどかしい気持ちが伝わりました。

苦手な事の中にはいくつか自分にも当てはまる物もあって共感出来る所もありました。
読書中、著者の生き辛さを感じ、辛くなったりもしましたが市川さんの文章にはそれを越す優しさや温かみも感じました。




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