わたしは栞を挟まない|sayuriの読書ブログ

改良/遠野 遥【レビュー】

★★★

第56回文藝賞受賞作品。

113頁という短い作品でありながら読後に強烈なインパクトを残す。

主人公はコールセンターでアルバイトをする男子大学生。

美しさを他人に認められたいとネットでウィッグを購入しメイクを施し女性衣料を身に纏い街へ出たりする。

バイトで稼いだお金はお気に入りのデリヘル嬢・カオリへ費やす。

終始、淡々とした文章が続くが文中からはその先が全く読めない未知数の恐ろしさを感じる。

真面目なのか狂っているのか、掴みどころのない主人公の動向に怯えながら読み進めると終盤に向かいホラーの様な展開に。

狂気感じる作品。




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