★★★
比嘉姉妹シリーズ第四弾。
といっても本作は初の短編集。
「ゴカイノカイ」「学校は死の匂い」「居酒屋脳髄談義」
「悲鳴」「ファインダーの向こうに」「などらきの首」
六話収録。
前三作で描かれた、もののけとの壮絶な闘いはないけれど、真琴や美晴、野崎などお馴染みの顔ぶれが活躍する。
特に、第72回推理作家協会賞短編部門を受賞した『学校は死の匂い』は秀逸。
学校の隠蔽体質と、人の心に巣食う悪意、怪異が混然一体となり、読後の後味も最悪にして最高。
表題作の『などらきの首』は終盤で一気に恐怖が押し寄せる。
澤村ホラーを堪能出来る一冊。

幼少期から本が大好きなよつばと申します。私と同じく本が好きな方々の参考になれば幸いです。SNSもフォローしてくださると嬉しいです。