★★★★
記憶に新しいあの事件に着想を得たフィクション小説です。
物語前半は登場人物達の生育歴について淡々とした描写が続き、時にホンワカした場面もあり和みます。
中盤以降は、ごく普通の家庭で育ち、人を疑う事もせず、ただ純粋に恋をしていた主人公の神立美咲(かんだつみさき)に感情移入し、人を人とも思わない5人の東大生達への怒りで一杯になりました。
5人の男達、その家族、一部報道だけを見て無責任に発言するSNS、加害者の弁護士、様々な者たちへの呆れと怒りと悲しみで胸が痛かった。
勉強が出来る事と人として優れている事とは全く別物で比例しないと思っていますが、この5人の東大生には一生、「わからない」事が存在するのだろう。

幼少期から本が大好きなよつばと申します。私と同じく本が好きな方々の参考になれば幸いです。SNSもフォローしてくださると嬉しいです。