わたしは栞を挟まない|よつばの読書ブログ

羊の告解/いとう みく【レビュー】

★★★★

いとう みくさん、初読み。

資料種別はティーンズだったが大人が読んでも考えさせられる。

いつもと変わらない朝の風景、突然訪問して来た警察官に父は連行されて行く。

どこにでもいそうな一家族が父の逮捕によって今までの生活が一変し「加害者家族」となってしまう。

中学3年生の涼平の目線で物語が展開して行くが、殺人を犯してしまった父親に対する思い、母親や弟、そしてクラスメイトへの思い、それらが丁寧にリアルな心理描写で描かれている。

本当の被害者は当然殺された者だが加害者の家族もある意味では被害者だ。

誰もが陥る可能性のある物語。




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