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ししりばの家/澤村 伊智【レビュー】

★★★

比嘉姉妹シリーズ第三弾。

「ぼぎわん」「ずうのめ人形」に続く今回の敵は砂の怪物「ししりば」。

比嘉姉妹の姉・琴子が小学生時代の同級生・五十嵐と協力し怪異の謎を解き解決へと導いていく。

前二作では何となく、もののけのイメージを掴めたが本作は砂。
実態がないからこそ余計に不気味で、どんどん気持ちがザラついていった。

ししりばの家に住んだが最後、自分が自分で無くなり指令されるがまま行動する。
家中に積もった砂にも違和感を感じなくなる住人達。
怪異の恐怖以前に、人間が壊れていくさまが恐ろしい。

砂を見る度ししりばを思い出しそう。




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