わたしは栞を挟まない|よつばの読書ブログ

アルテミスの涙/下村 敦史【レビュー】

★★★★

閉じ込め症候群で長期入院していた女性患者が妊娠。
耳は聴こえ意識はあっても身体を動かす事が出来ない状態での妊娠に有らぬ事を想像し不快感が湧き起こる。

その後ある男性が逮捕され病院関係者は騒然、患者の両親は激怒。

事件の真相を突き止める為に、まばたきでのYes-No、更に文字盤とまばたきを組み合せる事で患者と対話を重ね事件の裏側に迫っていく。

徐々に明らかになる真実に思い込みや先入観で判断する事の危険性を感じる。

子を自分の所有物の様に支配する毒親に怒りを覚えながら、命の意味を問われる重厚な医療ミステリーを堪能した。




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