★★★★
斬新でトリッキーな設定でありながら、違和感なくこの世界に没入出来た。
警察官の尾崎冴子はバイク事故で右眼を失明したが、それと引き換えに3年前の光景を映し出す能力を得る。
その特殊能力を使い、署長の深澤と弓削警部補とでタッグを組み、未解決一家四人殺害事件の再捜査に乗り出す。
冴子の右目に映し出される殺害現場が自分の脳内映像となり壮絶さに息を呑む。
SNSに悪質な動画を上げる輩に怒りを覚えながら私もキツネ男を追い続けた。
第9回新潮ミステリー大賞受賞、選考委員満場一致に納得。
社会問題を絡めた重厚なミステリーを堪能した。

幼少期から本が大好きなよつばと申します。私と同じく本が好きな方々の参考になれば幸いです。SNSもフォローしてくださると嬉しいです。