わたしは栞を挟まない|よつばの読書ブログ

正しい女たち/千早 茜【レビュー】

★★★★

「温室の友情」「海辺の先生」「偽物のセックス」「幸福な離婚」
「桃のプライド」「描かれた若さ」6篇収録の短編集。

「温室の友情」は女ともだち (文春文庫)に「卵の殻」のタイトルで掲載されていて読了済でしたが再読してもやはり女性の執着にゾクゾクした。

他の5篇も心に澱を抱えた登場人物達の心理描写が秀逸で、読みながら心がヒリヒリさせられた。

「正しい」をキーワードに、セックス、離婚、老いなど、普段誰もがあえて口にしない、出来ない、心のダークな部分が微細に描かれ、ぴりりとした毒が散りばめられた作品で堪能しました。




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