★★★
今年読了した岸田奈美さんのエッセイで初めて幡野広志さんの存在を知った。
岸田さんの言葉もさることながら、写真家である幡野さんの言葉がとても印象に残ったので本書を手に取る。
2017年に多発性骨髄腫を患っている事を公表された幡野さん。
だが文章に悲壮感はなく、穏やかで時に軽妙な語り口は優しく心に届く。
エッセイと共に掲載されている写真は風景写真もあるけれど、日常のひとコマを切り取ったものには被写体を見つめる幡野さんの温かな眼差しが感じられ、胸が一杯になる。
どうか幸せな時間が長く続きますようにと祈りながら本を閉じた。

はじめまして。
255文字で本の感想を書いています。
選書の参考になれば嬉しいです。
☆受賞歴☆
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第5回 ベストレビュアー賞受賞 「僕が僕をやめる日」
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第6回 優秀レビュアー賞受賞 「かがみの孤城」
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第7回 ベストレビュアー賞受賞 「逆ソクラテス」