わたしは栞を挟まない|よつばの読書ブログ

ヴァイタル・サイン/南 杏子【レビュー】

★★★

辛過ぎる。
二子玉川グレース病院で看護師として働く素野子の日常は過酷の一言に尽きる。

終末期の患者が入院する病棟は毎日が死と隣り合わせ。

患者数に見合わない看護師の人数、突発的に起きる問題に、短い睡眠時間で身体を酷使し患者の為に心を尽くしても、感謝されるどころか理不尽な物言いをされる始末。

自己中な患者やその家族に怒りがメラメラと湧いて来る。

どんどん追い詰められていく看護師の苦悩がリアルで息苦しさは増すばかり。
看護師のやりがいを高めるのも潰すのも職場環境や患者次第。

終章で描かれる横断幕の言葉が自分の想いの全てだ。




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