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自分は歩きスマホをしない。
いつもよける側の人間だ。
だから主人公には共感しかなかった。
私も子どもの頃から人よりも少し先に気づくタイプ。
感謝され褒められても、喜びより生き辛さの方を強く感じ生きて来た。
読み進むに連れ心の奥に隠していた黒い感情がどんどん炙り出される。
もやもやとしていた違和感の正体が『消費』だった事に気付き納得させられた。
表題作「いい子のあくび」と、他二篇「お供え」「末永い幸せ」に共通して描かれているのは、社会の理不尽と人の心に潜む悪意。
言語化出来なかった自身の感情がリアルに表現され刺さりまくる。

幼少期から本が大好きなよつばと申します。私と同じく本が好きな方々の参考になれば幸いです。SNSもフォローしてくださると嬉しいです。