わたしは栞を挟まない|よつばの読書ブログ

まっとうな人生/絲山 秋子【レビュー】

★★★★

ページを捲ると真っ先に目に飛び込んで来るのは富山県地図。
テンション爆上がり。

本作は、富山のガイドブックと言っても過言ではない。

立山連峰に黒四ダム、称名滝、大和にファボーレ、サスの昆布締めに完璧過ぎる富山弁。
我が地元・富山の全てが懐かしく、歓喜の雄叫びを上げそうになる。

物語は双極性障害を持つ37歳の花ちゃんと夫のアキオ、娘の佳音を中心に描かれる。
コロナ禍の富山の様子がそのまま描写され、ノンフィクションの様な味わいだ。

家族の死や友人との仲違い、喪失と再生を繰り返しながら日々を生きている彼らに元気を貰える一冊。




  • 人気のレビュー
  • 関連するレビュー

気軽にコメントどうぞ

*
*
* (公開されません)