わたしは栞を挟まない|よつばの読書ブログ

恋を知らぬまま死んでゆく/捺【レビュー】

★★★

生まれつき恋愛感情を持たない人を『アロマンティック』と呼ぶ事を本著で初めて知る。

主人公は高校3年生の聖良。

従妹の菜々子が聖良の携帯に謎めいたメッセージを残して海で死んだ。
その死の真相を探るため、『アロマンティック』の聖良は同級生の青井諒と恋人ごっこを始める。

少し風変わりな展開ではあるけれど、聖良、菜々子、青井、人間関係に悩む三原、高校生4人の繊細で危うげな心理が丁寧に描写されていた。

大人になってしまえば大した事ではないと思えても高校生の彼らにとっては目の前の物が全て。

終章でホッとするも、切ない余韻が残る。




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