わたしは栞を挟まない|よつばの読書ブログ

すみれ荘ファミリア/凪良 ゆう【レビュー】

★★★★

少女漫画の様な装丁と可愛いタイトルから想像していた物とは180度異なる、毒を孕んだ作品。

主人公はおんぼろ下宿・すみれ荘で大家代理兼管理人をしている和久井一悟。
入居者は古株の青子、TV制作マンの隼人、OLの美寿々の三人。

そこに、芥一二三と名乗る新しい入居者がやって来た事から物語はスタートする。

それぞれの人物の裏の顔、和久井の家族の秘密、その1つ1つが表面化するたびに感じる苦みは半端ない。

誰だって、上手くやりたいのに空回りして、意志とは違う方向に進んで行く事は多々ある。

人の心の奥に巣食う闇を繊細に描いた秀作。




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