わたしは栞を挟まない|よつばの読書ブログ

空にピース/藤岡 陽子【レビュー】

★★★★

清々しいタイトルとほのぼのとした装丁。
ところがどっこい内容はかなりヘビーだ。

公立小学校の教師になって五年目のひかりが赴任した先は問題山積みの小学校。
多動症やモンスターペアレンツの存在は良く見聞きするがこの6年2組のクラスはそれ以上に社会的問題を山程抱えている。

性的虐待にネグレクト、食べる物にも事欠く深刻な貧困、不法滞在、夜逃げ。これでもかというくらい不幸のてんこ盛り。
殺人事件まで起き、物語はミステリの顔も見せて来る。

当たり前の事が当たり前じゃない世界。
子供達の未来を作るのは周りの環境なのだと痛切に感じた。




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