★★★★
本を開く瞬間いつもワクワクする瀬尾作品。
ほろ苦い、けれどそれを上回る包容力に溢れていて読後感がすこぶる良いからだ。
本作は「夏の体温」「魅惑の極悪人ファイル」「花曇りの向こう」の三話収録。
全話に共通するテーマは「出会い」と「友情」。
表題作は、病気で入院している小学3年生の瑛介と、低身長の検査入院でやって来た同学年の壮太との物語。
鬱屈とした日々を送りながらも純粋な心で互いを思い遣る二人の優しさに涙が零れる。
大学生同士の友情を描いた二話では人を多面的に捉える事の大切さを再認識する。
心の中が温かさで満ちる至福本。

はじめまして。
255文字で本の感想を書いています。
選書の参考になれば嬉しいです。
☆受賞歴☆
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第5回 ベストレビュアー賞受賞 「僕が僕をやめる日」
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第6回 優秀レビュアー賞受賞 「かがみの孤城」
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第7回 ベストレビュアー賞受賞 「逆ソクラテス」