わたしは栞を挟まない|よつばの読書ブログ

お客様のご要望は 設楽不動産営業日誌/水生 大海【レビュー】

★★★★

「その残置物はわたしのじゃありません」「騒音を訴える俺がそんなに悪いのか」
「事故物件なんて冗談じゃない」「相続税そんなの払えねえんだよ」
不動産会社を舞台にした4話収録の連作短編集で文庫書下ろし作品。

不動産のチラシを眺めるのが好きな私には結構面白かった。

町の不動産会社で働く主人公・真輝。
彼の元には居住者から要望やクレーム、果ては不可思議な問い合わせまで舞い込んで来る。

当事者に取ってはどれも深刻な悩みだが日常系ミステリなので軽く楽しめる。

謎を紐解いていくと見えて来るのは人間の悪意。

毒を孕みながらも読後は爽快。




  • 人気のレビュー
  • 関連するレビュー

気軽にコメントどうぞ

*
*
* (公開されません)