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慈雨/柚月 裕子【レビュー】

★★★★

柚月裕子さんの長編小説

物語の主人公は42年の警察官人生を終え、定年退職した神場智則(じんば とものり)

妻である香代子とのお遍路の旅の途中で、幼女殺害事件の発生を知ります。
その手口が16年前に神場が担当した事件に酷似していた為
旅の間、部下であり娘の彼氏でもある緒方(おがた)を通して捜査に関わり始めます。

四国八十八ヶ所を巡礼しつつ、それと並行して幼女殺害事件発生から事件の解決へとストーリーが同時進行して行きます。
16年前事件に関わった際の後悔・そして罪悪感から逃れられない神場の胸中が
丁寧に細やかに描かれていて胸を打ちます。

正義感は元より、警察官である前に人として真摯な姿勢を持つ緒方の生き様も魅力でしたが
妻の香代子がとても素敵に描かれていました。

お遍路の旅の経験があれば、丁寧な風景描写でより楽しめる内容になっていますし
その経験がなくてもミステリーとして、又人間ドラマとしても堪能出来る濃厚な1冊でした。




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