わたしは栞を挟まない|よつばの読書ブログ

水の月/中江 有里【レビュー】

★★★

全編メールで紡がれた家族の物語。

両親の離婚で離ればなれになった姉妹。
姉の百花は父の元へ、妹の千愛は母に引き取られる。

テレビ番組の最後に流れるエンドロールに姉の名前を見つけた事がきっかけで、二人のメール交換が始まった。

30年という時を経たから話せる事がある。

自分自身の事や両親の離婚の事。
面と向かっては言いにくい事や聞けない事。

メールだから素直に心の内を曝け出す二人。

母の闘病で姉妹と父親の距離が再び近づいていく過程に家族の絆を感じる。

メールの文章だけで綴られていても喜怒哀楽の表情までが浮かんで来る作品だった。




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