わたしは栞を挟まない|よつばの読書ブログ

あなたがはいというから/谷川 直子【レビュー】

★★★

数年前に参加した同窓会。
長い年月が経ってもひとたび話し始めると当時好きだった音楽や本、ドラマの話で盛り上がりあの頃の自分の感情が蘇る。
そこに元カレがいたりすれば尚の事。

本作は37年ぶりに同窓会で再会した瞳子と亮が主人公。
かつて恋人同士だった二人、今も変わらぬ互いへの思い。これは大人の胸キュン物かと期待して読み進めると、とんでもない修羅場の連続に胸キュンは吹き飛ぶ。

人は嘘を付く。
誰かを守る為に付く嘘もあれば、自分のエゴで誰かを傷つけ追い詰める嘘も。

様々な嘘と文学を織り込んだ大人の恋愛小説。切なさが残る読後。




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