★★
ナオコーラさんが、阿佐ヶ谷姉妹や叶姉妹の関係性からヒントを得て、書かれたという物語。
テンポも良くサクサクと読み進める事が出来ました。
主人公は三姉妹の次女、正子(35歳)
宝くじの当選金で建てた家に離婚した夫との間に出来た息子と姉の衿子、妹の園子と4人で暮らしています。
実の姉妹との生活に違和感を感じた正子の提案は
「私、お姉さんたちとは別に、姉妹になりたい人ができたの」と言う物。
血の繋がりに囚われず自由な人間関係を築きたい正子の思いで物語は展開して行きます。
友人達と将来シェアハウスに住むのも良いね~なんて話していただけに中々面白かったけれど、私自身の二人姉妹の次女と言う立場からすると姉に「別に姉妹になりたい人が出来たから出て行って欲しい」と言われたら、立ち直れないくらい落ち込むだろうな。
正子と偽姉妹の百夜、あぐりの生活を羨ましいと思いつつ、本当の姉妹の衿子と園子の気持ちに思いを馳せると切なく寂しい気持ちになりました。
余談ですが45ページのラストから二行目は百夜と園子ではなく
百夜とあぐりの間違いでは?

幼少期から本が大好きなよつばと申します。私と同じく本が好きな方々の参考になれば幸いです。SNSもフォローしてくださると嬉しいです。