わたしは栞を挟まない|よつばの読書ブログ

遺品博物館/太田 忠司【レビュー】

★★★

「川の様子を見に行く」「ふたりの秘密のために」「燃やしても過去は消えない」
「不器用なダンスを踊ろう」「何かを集めずにはいられない」「空に金魚を泳がせる」
「時を戻す魔法」「大切なものは人それぞれ」
8話収録の連作短編集。

遺品博物館の学芸員で『吉田・T・吉夫』と名乗る人物が其々の家庭に遺品蒐集に現れ死者の背景を炙り出すミステリー。

悲しい物語をイメージしていたがどの短編にも生者の毒が散りばめられていてピリリとした雰囲気。

会話中心の文章は読みやすく吉田と遺族のやり取りが脳内映像に浮かぶ。

新鮮なミステリーを堪能した。




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