★★★★
ドラマティックの一言。
8話収録の連作短編集、全編に共通して描かれるのは堀尾葉介と雨。
容姿端麗で俳優としての才能にも恵まれ非の打ちどころがない葉介。
葉介との一期一会の出会いによって登場人物達の人生に変化が訪れる。
人は誰しも外から見ただけじゃ本質は分からない。
いつも笑顔で幸福そうに見えても心の底では苦しみを抱えていたりする。
霧雨、小雨、大雨、ゲリラ豪雨、登場人物達の心情が様々な雨の表情と重なり、胸が締め付けられる思いだった。
葉介自身の心に絶えず降り続いていた雨も今は止んで、美しい青空が広がっていると信じたい。

はじめまして。
255文字で本の感想を書いています。
選書の参考になれば嬉しいです。
☆受賞歴☆
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第5回 ベストレビュアー賞受賞 「僕が僕をやめる日」
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第6回 優秀レビュアー賞受賞 「かがみの孤城」
読書メーター×ダ・ヴィンチ 第7回 ベストレビュアー賞受賞 「逆ソクラテス」